SNS相談はなんのため?
SNS相談は電話相談などに比べて、相談窓口の垣根を低くするために設置します。相談者の中には、電話や対面が苦手な方もいらっしゃるので、そのような方々が相談支援につながれるために作るものです。
『DV・性暴力被害者を支えるためのはじめてのSNS相談』(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター編)によれば、SNS相談を実施する上で相談を受ける側が押さえるべきポイントは3つあるとされています。
①当事者に合わせる
・音声によるコミュニケーションが苦手な人や、文字でのやりとりが日常的な人のために、相談支援の入り口として整備すべきだと理解する。
②大事なのは、支援力!
・デバイスで文字をタイプする能力よりも、相談を支援する力の方が大事。
③相談だけではなく、直接支援へ
・直接支援につなげる窓口として整備する。
物心がついたときに主流だったコミュニケーションが得意なツールとなると一般的には考えられるので、それに基づいて分類してみると以下のようになります。
・手紙(アナログ媒体のテキスト) 70代以上
・電話(音声) 50代以上
・メール(デジタル媒体のテキスト) 30代以上
・SNS(デジタルテキスト、かつ、スマートフォンのアプリケーションを利用するもの)10~20代
しかし、「音声」のコミュニケーションが苦手な人はどの世代にもいるし、デジタル自体が苦手な人はどの世代にもいます。
SNS相談には、長引く被害の影響を未然に防ぐツールとなりうる可能性があります。少しでも多くの当事者を救うために、ぜひSNS相談にチャレンジしてみてください。
参考文献
『DV・性暴力被害者を支えるためのはじめてのSNS相談』(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター編)