DV被害者の危機介入とその対応方法

相談シーン

危機という感じは「危険」と「機会」から成り立っています。「危機」は危ない状態ではありますが、また何らかの「機会」にもなりうるのです。

「危険」をどのような「機会」にしていくかは、どのような対応がなされるかにもかかってくるといえます。

DVの場合でも、危機に直面しているDV被害者に的確な対応をすれば、この危機を安全確保や成長の機会へと発展させる手助けができます。

本人が危機から抜け出したときには、知恵を増し、自信を付け、危機をもたらした状況が起こる前よりさらに強くなることができます。

ここでは、危機介入の仕方について学んでいきましょう。

危機介入の7つのステージ

 社会福祉学博士、アルバート・ロバーツの「危機介入の7つのステージ」によると、一般的に危機に直面している人のカウンセリングは、何回かのセッションに分けて行う場合が想定されています。

 尾崎礼子氏(2004)は、ロバーツのステージを参考にして、DV被害者支援に適切な危機介入の仕方を提案しています。

1,話しやすい雰囲気を作る

2,危険度をチェックする

3,サバイバーの感情を感じ取り、サポートする

4,サバイバーにとって何が問題、心配事なのかを確認する

5,セーフティ・プランを立てる

6,次のステップを計画する

7,フォローする

 

危機介入は必ずこの順番で行わければならないということはありません。危機介入時には臨機応変な対応が求められます。被害者個人個人に合わせた対処を心がけていきましょう。

尾崎 礼子(2015)『DV被害者支援ハンドブック―サバイバーとともに』

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